四方幸子キュレーションによる、若手アーティスト、土居下 太意と時里 充の作品を紹介する展覧会「照準と流出」が6月20日より、art space kimura ASK? + ASK?Pにて開催される。
土居下と時里は、2012年3月に多摩美術大学情報デザイン学科の同じコースを卒業、在学中は互いの作品に触発されていたという。今回の企画は、潜在的な感応を行っていた2人の作品を、「照準と流出」という補助線を引くことで明るみへと誘導し、新たな位相へともたらすためのものである。
「照準と流出」というテーマは、彼らが日常機器を用いて情報のフィードバック・プロセスを扱う点で共通しながらも、情報の扱いや表現が対極的だったことによる。
改造され異形化した巨大なマシンをさらに複数の機器へと接続することで途方もない拡張へと向かう土居下、ミニマルでコンセプチュアルな自己言及性へと収斂していく時里。この鮮やかなコントラストは、相反しているようで実は根底でつながっているのではないか。それを開示するためのキーワードが、「照準と流出」である。
土居下太意展 「トクトクマウス 移動Ver.プロジェクション!」 では、「移動」をコンセプトに、昨年の学生CGコンテストでも話題となった、ドローイングマシン≪トクトクマウス≫が、再構成されつづける、という過程を軸に作品を展開。
時里充展 「AとBとA’」では、不条理な循環機構や、記録といった事に注目し、カメラとカメラがお互いにフォーカスし合う作品≪カメラAとカメラB≫を軸に構成される。
6月23日には、土居下によるライブ・パフォーマンス「shという発音の出し方と移動」、6月30日にはアーティスト・トークも予定されているので、展示と合わせてお楽しみ頂きたい。
Information
新鋭メディアアーティスト・ジョイントタッグ「照準と流出」
http://www2.kb2-unet.ocn.ne.jp/ask/2012/shikatasyou.htm
2012年6月20日(水)~7月5日(木)
11:30~19:00 日曜休廊
会場:art space kimura ASK? (2F) + ASK?P (B1F)
関連イベント
土居下 太意ライブ・パフォーマンス「shという発音の出し方と移動」& more…!
6月23日(土)17:00-19:00
アーティスト・トーク
6月30日(土)17:00-19:00
Profile
土居下 太意
1989年生まれ。
2012年多摩美術大学情報デザイン学科情報芸術コース卒業。
多摩美術大学大学院美術研究科在籍。
「くだーtube」、エフェクトをコンセプトに、主にパフォーマンス作品を制作している。
2011年第17回学生CGコンテストにて本作が審査員賞を受賞。
http://bit.ly/ttttaaaaiiii
時里 充
プロフィール:1990年生まれ。
2010年 IAMAS(国際情報科学情報芸術アカデミー)DSPコース卒業。
2012年多摩美術大学情報デザイン学科情報芸術コース卒業。
http://tokisato.info/