Oliver Payne
Untitled “Dreamcast Cast”
2010
Concrete
19.1 x 19.1 x 7.6 cm
courtesy of the artist, gavin Brown’s enterprise, NANZUKA

渋谷のギャラリーNANZUKAにて、イギリス人アーティスト、オリバー・ペイン(Oliver Payne)の新作個展が4月14日より開催される。本展は、オリバー・ペイン個人としては、世界で初となるギャラリー個展となる。

オリバー・ペインは、イギリスのキングストン大学芸術学部を卒業後、1990年代後半からニック・ラルフとのコラボレーションアーティストとして、スケート、ハードコアミュージック、パンク、グラフィティなどのストリートカルチャーをベースにした映像作品やインスタレーション作品を中心に精力的に創作活動を行ってきた。

2003年にはヴェネチア・ビエンナーレ・若手作家部門において金獅子(最優秀)賞を受賞、2004年チューリッヒ・クンストハーレでの個展、2006年サーペインタインギャラリー(ロンドン)での個展など若手アーティストとしては異例の輝かしいキャリアを誇っている。
日本国内でも、2004年・水戸芸術館「孤独な惑星」、2008年・ヨコハマトリエンナーレにも出展している。2009年以降、ペインとラルフはそれぞれソロアーティストとしての活動に移行し、特にペインは日本のサブカルチャーを題材とした作品を制作し続けている。

オリバー・ペインの作品は、私たちが常識だと認識している世界の文脈を、一度はフラットにし、そして大胆に角度を変える事で、私たちに新たなビジョンを提供する。

今回は、「キャンプ」をテーマにした新作のインスタレーションとなる予定。私たちは古代から旅路の過程で夜間休息の手段としてキャンプを行ってきた。野獣を遠ざけるために火を焚き、その火で暖を取り、料理をするという行為は、現代においてはレジャーとしても幅広い人々の趣向の対象となっている。ペインが作り出すキャンプは、一言で言うとハードコアキャンプ。人々を寄せ付けないよう無数のトゲを持つ威圧的な黒いテント、遊ぶ事のできないコンクリート製のゲームマシーン、クライミングホールドが付けられたキャンバスなどは、ゲーム脳とも呼べる仮想現実的な思考と私たちの日常との境界を奇妙に映し出すだろう。

4月14日(土)18:00~ にはアーティストを囲んでのオープニングレセプションも開催されるので、是非、足をお運び頂きたい。

※会期が変更となりました。

Information

Oliver Payne 新作個展
http://nug.jp/top/

会期:2012年4月14日(土)~2012年5月26日(土)
時間:火曜日~土曜日(11:00~19:00)
オープニングレセプション:4月14日(土)18:00~20:00
場所:NANZUKA(東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビルB1F)