ああ。息子はかわいい。本当かわいい。なにがかわいいって成長していくにつれ自分の世界みたいなもんを見出していくのがかわいい。こっちを向いてる息子よりあっちを向いて笑ってる息子がかわいいまじかわいい息子かわいい。世の中同じ物が沢山あって嬉しいというのはそうそう無くて多分お金か食べ物くらいじゃないかと思うんだけどしかし息子だけは沢山あっても良いし食えるなら食いたい。べろって裏返って360度逃げ場無しで息子の顔を包みたい。


今日は池袋にある文房具屋で息子の為にペンを3本買いました。なんてことはない100円程度で買える黒いペン。子供にはそんくらいで良いだろと思ったんだけど先の太さにはこだわって1.0mmのものを。太ければそれだけペンの運びも滑らかだし異様に筆圧の強い息子はペン先が細いと紙をやぶいてしまうから。

息子は絵を描くのが好きなんです。描き続けてるからか小学校三年生にしては上手いのだけれど、上手さよりも内容や在り方が良いんです。良いものは皆に知らせたい、だからよくinstagramに息子絵をアップするのだけれど、ただ上手いだけならそうはしないんですよ…なんて、他人からみたら単なる親ばかに違いないのです。




息子は一日中ずーーーーーーーーーーっと絵を描いてます。尋常じゃないスピードで描いて描いて描きまくる。描かないとなにかがおかしくなるような感じで、例えば外に出ていておしっこがもれそうなのかと勘違いする程にそわそわする時があるんだけど、大抵絵を描きたくなってる。絵を描きたいというよりなにかエネルギーが漏れそうになっててそれを絵や文章で形にしているような感じ。そうして我が家の倉庫には息子の描き終わったノートがみっしりと詰まっていくんです。




仕事を終え深夜家についてからの僕の楽しみは日本酒飲みながら息子のノートをこっそり覗くこと(息子は自分が知らないところでノートを見られるのを嫌がる)。本人はどういうつもりか知らないけれど笑かせてくれるのも沢山あって、一番笑ったのは確か一年生の頃だと思うんだが巻き糞ウンコがつるんとした立方体に変化していく絵。どこかに埋れてるはずだけど見つからない。代わりに船。こんなノート置いてあったら覗くなという方が無理。




小学校に入ってからの息子は主に鉛筆を使って絵を描いてます。色鉛筆も使う。でも筆圧が強いせいで擦れてぐちゃっとしているし、あっという間に鉛筆の先が丸くなるのに滅多に削らないから何を描いてるかわからなくなる時がある。鉛筆の顔料で手も真っ黒、家の白い壁は息子の手型ばかり。わかっていても壁に大量の手型があるのは怖い。んで手型は許すにしろそろそろ細部の描写に先の丸まった鉛筆では不十分だろうから、久々にペンを使ってみたらどう?という話になって。そうして三本のペンを買ってあげたというわけ。




久々にペン。遡れば息子が絵を描きだしたのは5才の頃。それまで絵を描こうとしてはイライラしてクレヨンをブンと投げていたくらいで本当全く描けなかった。でもあることをきっかけに突然描くようになったんです。これがとても簡単なことで(もっと早く気づけば良かったとも思うんだけど)、絵を描く際に黒いペンしか使えない状況にする。色とりどりのクレヨンや色鉛筆やクーピーといったものが視界から消えたことで息子はみるみる絵を描くようになりました。選択肢を絞ることで上手くいくケースは子供を育てていく上で沢山あるんじゃないかな。それに我々大人でも、例えば制作をしていく上でも同じようなことは多々ありますよね。

ちなみに学校で描く息子の絵は周りの子とそっくりの絵を描いて埋没する。ペンだけに限定することでやっと描けるようになった息子の性質をみるとどうしてそうなるかわかる気も…。




上の絵は息子が6才、まさにペンを得てのびのびと描き始めた頃のものだけど、今だともうこの頃のようには描けなかったりする。というのも6才くらいの年の子って誰しも神がかっているんですよね。その時期だけにある成長バランスの具合がそうさせるんだろうけど…だからこれからのパパママは楽しみにしておくと良い。デザイナーやイラストレーターなら落ち込むこと間違いなしです。挨拶が遅れましたが今回からブログを書くことになったqubibiの勅使河原です。慣れるまではゆるめに、制作の話や活動の告知、日常のことなどを書いていこうと思います。どうぞよろしく。ちんこ。