Semi Permanent 05 NYC Report
Report & Photo by Kokoro Kimura
シドニー発のデザイン・ポータルサイトDESIGN IS KINKYが主催するカンファレンスSemi-Permanentが海を越え、NYにて9/09,10と開催された。この前にはロンドンでも開催され、大規模なカンファレンスとなっている。 会場はマンハッタンにあるリンカーンセンターで出席者はざっと500人以上。 出席者の多くはアメリカに住む、特にNY近辺にすむデザイナーであったが私が名刺交換した中でも、遠くは南アフリカ、イタリア、フランスなどからも参加している人がいた。
会場のすぐ外にはカンファレンス関係のグッズやデザイン、アート関係の本やDVD、ポスターなどが売られており、カンファレンス中は多くの人で賑わっていた。 ここでカンファレンス中のスピーカートークを一部取り上げたいと思う。
Fafi / http://www.fafi.net/
60年代のヒッピースタイルとサンリオからインスピレーションをうけているという彼女。昔からHelloKittyなどサンリオグッズを集めていた。 日本に行ったとき、女子高生の「ガングロ」に感銘をうけた。「彼女のメイクアップ、格好を見てインスピレーションを受けたわ。彼女らはもう東洋人ではなくてアニメキャラみたい!スゴイと思いました。」
最近の彼女のグラフィティのスタイルが「柔らかすぎる」と感じているが、「私、11月に出産を控えているので、自然と母性本能が働いて"sweet" なものが周りに欲しいんだと思うわ。」
他のアーティストとコラボレーションはしないのですか?という質問に対し 「しません。私は私の描き方があるし、一人で製作する方がずっと気楽ですから。」
Chuck Anderson / http://www.nopattern.com/
シカゴ郊外にすむチャック。若干ハタチの彼、今回スピーチを頼まれたのが 2--3か月前。それ以来、何度も下書きなどして当日は緊張のあまりトイレに何度もいったという(笑)。彼は、地元のクラブのフライヤーデザインからキャリアがはじまった。$100くらいでやらないか?といわれ、気楽に趣味的に製作したフライヤーが評判がよかったらしい。「地元の図書館に通って、電話帳などからいろいろな出版会社、デザイン会社などの連絡先をしらべてどんどん自分の作品を送りました。その結果、EPNという雑誌から数ページのグラフィックデザインの仕事をもらったのです。」
高校を卒業した彼、よく大学には進まないのか?という質問をうけるという。 「大学は、自分にとって "安全パイ"(safety-net) としか思えないんです。僕は、安全な道よりはリスキーな道を選びたい。 それに、僕は良い生徒っていうタイプじゃないしね。今のところは、フリーでどんどんいろいろな仕事をして経験を積みたいです。」
Charlie White
チャーリーホワイトの写真をみた誰もがそれをおぞましいと思うだろう。 「この無気味な妖怪はいったい何?」と。 チャーリーは、「この妖怪は、もうずっと前から僕の頭の中に出てきていて、真夜中ふと目がさめるとフっと脳裏にのこっているんだ。」 「僕はロスに住んでいます。ロスはおっかない場所だよ。いろんな人間、事件、なんでもあるからね。こんな世の中で、こういった妖怪が身近に住んでてもおかしくないんじゃないかなと思って、それを写真におさめてみたのさ。」
スピーチ中明白でなく、周りの人と話題になったのが「あのモンスターは3Dかそれとも本物の人形なのか?」私は合成だと思っていたのですが数人はあれは彼が実際に作った人形じゃないか?ということ。最後まで答えはわかりませんでした。
Paul Pope / http://www.paulpope.com/
「はじめsemipermanentからスピーチの依頼を受けた時、光栄に思ったけど正直 場違いでは?と不安に思いました。だって僕はデザインやモーショングラフィックもしない、コミックアーチストですから。」 4歳からコミックを読みはじめたポールは「WorldManga」という講談社からのプロジェクトに選ばれて2か月ほど日本に滞在経験がある。彼のスピーチの中では、彼が影響を受けたさまざまなイラスト、コミックのスライドがあがったが AKIRA や浮世絵ももちろんその中にはいっていた。 今バットマンのコミックを仕上げている最中という。カンファレンスと同時進行に、彼のソロの展示会がDiesel Denim Gallery で行われている。
Joshua Davis / http://www.joshuadavis.com/
カンファレンスの最後のスピーカーはJoshua Davisだった。 もともとpaintingを勉強するため大学にいった彼、今はさまざまな才能を発揮している。
スピーチではヘヴィメタバンドTOOLの仕事を例にあげ、その仕事の進め方、インスピレーションはどこから感じるか、など実用的な話を写真をまじえて具体的に話した。(TOOLからイメージカラーは「赤、紫、金」と言われ、のカラーのアイデアがディズニーの「白雪姫」のパッケージからきたなんてちょっと意外だった。) ジョシュアは、あまりネットで他のアーティストの作品は見ないと言う。 「あまりに才能のある人が多すぎて、自分もああなれればなあ、と自己嫌悪に陥るから。」「時にはパソコンをきって、インターネットからではない自然からインスピレーションを受けることは大切です。」と言って水族館に行った時にみたというクラゲを使ったアートワークを見せてくれた。
彼のスピーチはエネルギッシュでユーモアが盛りだくさんでまさにカンファレンスの幕を閉じるスピーカーとしては最適だった。
1. 会場のLincoln Center 2. AFTER PARTY 3. 物販会場 4. Joshua Davis 5. DIK: Andrew Johnstone 6: LOBO: Mateus
DIKのアンドリューのコメント
「今回のカンファレンスは大満足の結果でした。スピーカーも各方面で活躍しているおもしろい人を呼ぶことができましたし。 今回は日本の方の参加者(聴講者)が少なくて残念でした。前回のオーストラリアでは結構いらっしゃたのですが。 言葉の壁、距離の問題もあると思いますが こういったイベントはその場にいるだけで雰囲気を感じ、良い刺激を受けるとても良い機会だと思うのでどんどん参加してほしいです。
来年はもっともっといろいろなイベントを行っていく予定です。 ひょっとしたら東京でもイベントを行うかもしれませんよ?」
今回のカンファレンスはバラエティ(写真、ストリートアート、モーショングラフィック、コミックブックなど)に富んだ分野で活躍している才能あるアーティストが参加して、等身大ですばらしい話を聞くことができる素晴らしいカンファレンスであった。
Report & Photo by Kokoro Kimura
シドニー発のデザイン・ポータルサイトDESIGN IS KINKYが主催するカンファレンスSemi-Permanentが海を越え、NYにて9/09,10と開催された。この前にはロンドンでも開催され、大規模なカンファレンスとなっている。 会場はマンハッタンにあるリンカーンセンターで出席者はざっと500人以上。 出席者の多くはアメリカに住む、特にNY近辺にすむデザイナーであったが私が名刺交換した中でも、遠くは南アフリカ、イタリア、フランスなどからも参加している人がいた。
会場のすぐ外にはカンファレンス関係のグッズやデザイン、アート関係の本やDVD、ポスターなどが売られており、カンファレンス中は多くの人で賑わっていた。 ここでカンファレンス中のスピーカートークを一部取り上げたいと思う。
Fafi / http://www.fafi.net/
60年代のヒッピースタイルとサンリオからインスピレーションをうけているという彼女。昔からHelloKittyなどサンリオグッズを集めていた。 日本に行ったとき、女子高生の「ガングロ」に感銘をうけた。「彼女のメイクアップ、格好を見てインスピレーションを受けたわ。彼女らはもう東洋人ではなくてアニメキャラみたい!スゴイと思いました。」
最近の彼女のグラフィティのスタイルが「柔らかすぎる」と感じているが、「私、11月に出産を控えているので、自然と母性本能が働いて"sweet" なものが周りに欲しいんだと思うわ。」
他のアーティストとコラボレーションはしないのですか?という質問に対し 「しません。私は私の描き方があるし、一人で製作する方がずっと気楽ですから。」
Chuck Anderson / http://www.nopattern.com/
シカゴ郊外にすむチャック。若干ハタチの彼、今回スピーチを頼まれたのが 2--3か月前。それ以来、何度も下書きなどして当日は緊張のあまりトイレに何度もいったという(笑)。彼は、地元のクラブのフライヤーデザインからキャリアがはじまった。$100くらいでやらないか?といわれ、気楽に趣味的に製作したフライヤーが評判がよかったらしい。「地元の図書館に通って、電話帳などからいろいろな出版会社、デザイン会社などの連絡先をしらべてどんどん自分の作品を送りました。その結果、EPNという雑誌から数ページのグラフィックデザインの仕事をもらったのです。」
高校を卒業した彼、よく大学には進まないのか?という質問をうけるという。 「大学は、自分にとって "安全パイ"(safety-net) としか思えないんです。僕は、安全な道よりはリスキーな道を選びたい。 それに、僕は良い生徒っていうタイプじゃないしね。今のところは、フリーでどんどんいろいろな仕事をして経験を積みたいです。」
Charlie White
チャーリーホワイトの写真をみた誰もがそれをおぞましいと思うだろう。 「この無気味な妖怪はいったい何?」と。 チャーリーは、「この妖怪は、もうずっと前から僕の頭の中に出てきていて、真夜中ふと目がさめるとフっと脳裏にのこっているんだ。」 「僕はロスに住んでいます。ロスはおっかない場所だよ。いろんな人間、事件、なんでもあるからね。こんな世の中で、こういった妖怪が身近に住んでてもおかしくないんじゃないかなと思って、それを写真におさめてみたのさ。」
スピーチ中明白でなく、周りの人と話題になったのが「あのモンスターは3Dかそれとも本物の人形なのか?」私は合成だと思っていたのですが数人はあれは彼が実際に作った人形じゃないか?ということ。最後まで答えはわかりませんでした。
Paul Pope / http://www.paulpope.com/
「はじめsemipermanentからスピーチの依頼を受けた時、光栄に思ったけど正直 場違いでは?と不安に思いました。だって僕はデザインやモーショングラフィックもしない、コミックアーチストですから。」 4歳からコミックを読みはじめたポールは「WorldManga」という講談社からのプロジェクトに選ばれて2か月ほど日本に滞在経験がある。彼のスピーチの中では、彼が影響を受けたさまざまなイラスト、コミックのスライドがあがったが AKIRA や浮世絵ももちろんその中にはいっていた。 今バットマンのコミックを仕上げている最中という。カンファレンスと同時進行に、彼のソロの展示会がDiesel Denim Gallery で行われている。
Joshua Davis / http://www.joshuadavis.com/
カンファレンスの最後のスピーカーはJoshua Davisだった。 もともとpaintingを勉強するため大学にいった彼、今はさまざまな才能を発揮している。
スピーチではヘヴィメタバンドTOOLの仕事を例にあげ、その仕事の進め方、インスピレーションはどこから感じるか、など実用的な話を写真をまじえて具体的に話した。(TOOLからイメージカラーは「赤、紫、金」と言われ、のカラーのアイデアがディズニーの「白雪姫」のパッケージからきたなんてちょっと意外だった。) ジョシュアは、あまりネットで他のアーティストの作品は見ないと言う。 「あまりに才能のある人が多すぎて、自分もああなれればなあ、と自己嫌悪に陥るから。」「時にはパソコンをきって、インターネットからではない自然からインスピレーションを受けることは大切です。」と言って水族館に行った時にみたというクラゲを使ったアートワークを見せてくれた。
彼のスピーチはエネルギッシュでユーモアが盛りだくさんでまさにカンファレンスの幕を閉じるスピーカーとしては最適だった。
1. 会場のLincoln Center 2. AFTER PARTY 3. 物販会場 4. Joshua Davis 5. DIK: Andrew Johnstone 6: LOBO: Mateus
DIKのアンドリューのコメント
「今回のカンファレンスは大満足の結果でした。スピーカーも各方面で活躍しているおもしろい人を呼ぶことができましたし。 今回は日本の方の参加者(聴講者)が少なくて残念でした。前回のオーストラリアでは結構いらっしゃたのですが。 言葉の壁、距離の問題もあると思いますが こういったイベントはその場にいるだけで雰囲気を感じ、良い刺激を受けるとても良い機会だと思うのでどんどん参加してほしいです。
来年はもっともっといろいろなイベントを行っていく予定です。 ひょっとしたら東京でもイベントを行うかもしれませんよ?」
今回のカンファレンスはバラエティ(写真、ストリートアート、モーショングラフィック、コミックブックなど)に富んだ分野で活躍している才能あるアーティストが参加して、等身大ですばらしい話を聞くことができる素晴らしいカンファレンスであった。
Semi-Permanent Report
Report & Photo by Kokoro Kimura
http://www.semipermanent.com/
http://www.designiskinky.net/
thehappycorp press news: Semi-Permanent05 NYC