amana interactiveによる、デジタルメディア「atm.(アトモスフィア)」のiPadアプリのβ版が公開され、現在無料でダウンロードすることが可能となっている。

「atm.」表紙iPadアプリのいわばビジュアルマガジン(電子書籍)であるわけだが、iPadに特化した直感的な操作性を実現したユーザーインターフェースは、「電子書籍」というより、これまでになかった新たなデジタルメディアの可能性を感じる。
既存の電子書籍が、単に紙面をiPadの画面上で見るものとすると、「atm.」はiPad内にしか存在することが出来ないほどに、iPadに特化している。

amana interactiveは、アマナグループにおける広告の企画制作を手がける子会社。今回の「atm.」は、そのamana interactiveがiPhoneやiPadをはじめとするデジタルデバイスに対応する電子出版アプリを企画制作する体制として立ち上げたプロジェクトとなる。

直感的な操作など、簡単に使用感をレビューしてみたい。

360° VIEW

ファッションの記事などに挿入されている写真は、スワイプすることで360度から眺めることが出来る。詳細なシルエットなどまで確認することが可能だ。


360° VIEW-1 360° VIEW-2 360° VIEW-2


MOVIE

インタビュー記事には文章に加えて、挿入画像が動画になっていたりする。


MOVIE-1 MOVIE-2 MOVIE-3


ROTATE

縦位置で文章を表示して詳細を記し、横位置にするとページの配置自体が変わり付随情報(動画や図など)が表示される。無駄にスペースを使わずに、情報をスッキリと収められている。


ROTATE-1 ROTATE-2


TOUCH&PLAY

画像をタップしてからスワイプすると、画像が動いたり変形したりする。仕掛けをうまく応用したコンテンツ展開がされており、思わず楽しくなってしまう。


TOUCH&PLAY-1 TOUCH&PLAY-2


他にも直感的な操作で様々な仕掛けが隠されている。単に面白い動きを楽しむのではなく、デジタルデバイスというフィールドに柔軟に対応させることで、雑誌の本来の役割である「情報を伝達する」という点を伸ばしているところにも注目したい。記事の関連ツイートがリアルタイムでチェッカー風に流れるなどといった点も、紙面ではなし得なかった機能も今後の電子書籍を感じる。

なお、先述のとおり「atm.」はApp storeより無料でダウンロード可能だ。今回の「atm.」はβ版となっており、正式リリースは
アジア全域のクリエイターのネットワークを構築するプラットフォームを整え、2011年7月頃と予定されている。

Information

atm.(アトモスフィア)
http://atm.amana.jp/help/

atm.(アトモスフィア)はただ従来型の雑誌を電子化するありふれたアプリケーションとは違い、すべてのコンテンツがiPadの特性を活かして制作されます。これからのメディアに求められる、ムービーやCGなどの立体的な表現力などはもちろん、リアルタイム性とインタラクティブ性を加えた、まったくあたらしい形式のメディア体験を目指しています。

on iTunes Store
http://itunes.apple.com/us/app/atm/id414153654?mt=8&ls=1

amana interactive
http://amanainteractive.jp/