The Designers Republic
ワープをはじめとするレコードジャケットなど音楽関連のアートワークや、見覚えのある企業ロゴやシンボル、カタカナを本来の意味から逸脱させて再解釈・再構築した強烈なヴィジュアル表現で、90年代、グラフィックデザインのムーブメントの中心だった。
世界中に多くのフォロワーを生み、多大な影響を与えたデザインチームであり、CBCNETもその例外ではない。

2009年に解散を発表した際には大きな話題となったが、今回第二の故郷とも言える東京で再始動する。

多くの日本のポップカルチャーをそのデザインに引用してきたTDRの設立者、イアン・アンダーソンは、若者文化の街・渋谷のネオンと喧騒に「ブレードランナー」の世界を見出し、そこに渦巻くコンシューマリズム(消費主義)に大いに感化された。2002年にはショッピングパラダイスである原宿にTDRのショップもオープンし、TDRが東京に所縁のあるデザイナーであることがよく分かる。

解散当初からイアン・アンダーソンがTDRはいずれ復活すると公言していたように、大袈裟なアナウンスはないものの間もなくTDRとしても再始動。そして今回、シェフィールドを活動拠点とすることにこだわり続ける彼らが、ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)にて展覧会を開催する。

過去には多くの優秀なデザイナーが所属していたTDRだが、それぞれは現在独自で活躍している。
TDRとしてどんな進化・驚きを見せてくれるのかぜひ足を運んでみよう。
会期は28日まで。

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Information

Ian Anderson / The Designers Republic Come Home
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/index.html

日時:2011年2月4日(金)〜 2月28日(月)
   11:00a.m.−7:00p.m.(土曜日は6:00p.m.まで)
   ※日曜・祝祭日休館
場所:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)(中央区銀座7-7-2
料金:無料

Profile

Ian Anderson
TDRの作品はダンスミュージックやエレクトロ、プレイステーション世代のポスト・フラグシップ タイトル「WipEout」の視覚言語を決定付けた。Sadar + Vugaといった建築家、Urban SplashやRREEF等構築環境ディベロッパーのほか、イッセイミヤケをはじめ最近ではリック・オーウェンといったファッションデザイナーとの仕事を続けており、また世界的ブランディグ・キャンペーンやアイデンティティの開発、コカ・コーラやソニー(アイボ含む)、ノキア、テリア、MTV、ナイキなどのスペシャルプロジェクトを手がける。