NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]で毎年夏に開催される「キッズ・プログラム」は展覧会、ワークショップなどから構成される子供から大人まで楽しめる総合的なプログラム。今年は、いつもはあまり意識することのない「音」をテーマに、音と知覚の連動、音と空間や環境の関係性、ききとり方の変化など、各テーマに合わせたアート作品やデバイスなどを紹介する。

今回のキッズプログラムを監修するのは、現在東京藝術大学芸術情報センター助教で、「The SINE WAVE ORCHESTRA」をはじめ、数々の音に関する実験的なプロジェクトに携わる城一裕。本展では「音楽」ではなく「言語」でもない、「音」に着目し、それらの音を利用して、ふだんは見えない現実のある側面を聴かせる、あるいは、ありえるかもしれない別な世界を想起させることを試みる。

出展者は城一裕の他、金子智太郎、菅野創山本雄平、東京藝術大学先端芸術表現科古川研究室の学生たちからなる制作者集団”furukawaLab”、徳井直生,澤井妙治,アレキザンダー・リーダーからなるグループ”Qosmo”。さらに、関連イベントとして3つのワークショップを開催予定。前林明次による「《ソニック・インターフェイス》を体験しよう」 と題したワークショップでは、ヘッドフォンとマイク,コンピュータにより耳を拡張する装置《ソニック・インターフェイス》を装着して,会場の周辺を散策する。


ICCキッズ・プログラム 2010『いったい何がきこえているんだろう』

http://www.ntticc.or.jp/Press/2010/7/0714_01_j.html

会期:2010年8月4日(水)—9月5日(日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]4階特設会場
住所:〒163-1404 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
アクセス:京王新線初台駅東口から徒歩2分
開館時間:午前11時—午後6時
休館日:月曜日
入場無料

主な展示作品
●音を描く・絵を奏でる
城一裕
《ドロー・サウンド》2008/10年
●音の庭を探検しよう
生成音楽ワークショップ(金子智太郎+城一裕)
《冒険するガムラン <旅の準備>》2010年
●テクノロジーの声をきいてみよう
菅野創+山本雄平
《テクノフォン・シリーズ》 2010年
●音のかたちをみてみよう
furukawaLab
《ハーモノグラフ 音の視覚化,19世紀の科学エンターテインメント》 2006/10年
●音になろう Qosmo
(徳井直生 + 澤井妙治 + アレキザンダー・リーダー)
《スペース・アウト》2010年


関連イヴェント
●ワークショップ「触り言葉で話してみよう」 早川智彦+松井茂+渡邊淳司
このワークショップでは、「触り言葉」によるコミュニケーションに挑戦します。さまざまな素材の触り心地を分類したり、オノマトペ*で遊んだりしながら、ふだんは意識しない自分の言葉の響きに触れる感覚を楽しく発見します。(*オノマトペ=つるつる、ぴかぴかなどの擬音語、擬態語のこと)

●ワークショップ「《ソニック・インターフェイス》を体験しよう」 前林明次
ヘッドフォンとマイク、コンピュータにより耳を拡張する装置《ソニック・インターフェイス》を装着して、会場の周辺を散策します。「耳」が変わることで変容する空間と時間の感覚をリアルタイムに体験する作品です。

●ワークショップ「テクノロジーの音を探しにいこう」 菅野創+山本雄平
ふだんはきこえない、身のまわりのテクノロジーの音をきく「テクノフォン」を制作します。完成後「テクノフォン」を持って、実際に街の中の電気製品からどんな音がきこえるのかを探す冒険にでかけます。