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アーティストユニットNerhol(ネルホル)の新作展「Slicing the Onion」が7月3日より恵比寿のPOSTにて開催される。

田中義久と飯田竜太の二人からなるNerhol。それぞれの活動を展開していた二人は、現代においていかにして問題を提起し、人に伝えていくかという方法論において共通項を見出し、2007年よりNerholとして活動を開始。その後、国内外の美術館やギャラリーの展覧会への参加を重ねてきた。

ポートレートをテーマに2012年4月に開催した展覧会以来、3年ぶりとなるPOSTでの個展では「食物」をテーマとした作品を発表する。

日々私たちの食卓へと運ばれてくるさまざまな食物。
それらの由来は様々だが、大量生産・大量消費を未だにベースにし続ける経済は、食物においても生産・流通・消費の様々な場面を規格化することで、その構造を支えている。

今回、Nerholは何層にもわたって同じ表情を内側に湛える食物、タマネギを被写体に選んだ。
本展では、タマネギの塊(マス)をスライスし、その個体の成長の結果として現れる皮層を定点観測した約80枚の写真を時系列で重ね合わせ、5~7パターンの切り方でカットした新作36点を発表する。

私たちが避けがたく/知らずに加担し続ける資本主義の構造をそれとなく示唆しながらも、表象的な魅力を軽やかに担保するNerholの新作に、ぜひご注目頂きたい。



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Information

Nerhol / Slicing the Onion
http://post-books.info/news/2015/6/26/nerhol-slicing-the-onion

会期 2015年7月3日(金)~7月26日(日)
時間 12:00~20:00(月曜休み、祝日の場合は通常営業)
会場 POST (東京都渋谷区恵比寿南2-10-3)

【レセプション】
日時 2015年7月3日(金) 19:00〜21:00
会場 POST

Profile

Nerhol(ネルホル)
Nerholは、田中義久と飯田竜太の二人からなるアーティストユニット。それぞれの活動を展開していた二人は、現代においていかにして問題を提起し、人に伝えていくかという方法論において共通項を見出し、2007年よりNerholとして活動を開始する。
その後、国内外の美術館やギャラリーの展覧会への参加を重ねるなか、現代の経済活動が生み出し続ける消費と生成、忘却という巨大なサイクルの急所を突くような作品を一貫して制作している。その作品は、amana photo collectionに収蔵されるなど、国内外を問わず、近年評価を高めつつある。
田中は1980年に静岡県に生まれ、2004年武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科を卒業後、東京を拠点に活動を続ける。飯田は、1981年に静岡県に生まれ、2014年 東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了、現在は青森県八戸市から東京に拠点を移して活動している。
直近の展覧会には、IMA CONCEPT STORE(2014年/東京)、EYE OF GYLE(2014年/東京)、foam museum(2015年/オランダ・アムステルダム)YOUNGEUN MUSEUM OF CONTEMPORARY ART(2015年/韓国・光州)がある。
http://www.nerhol.com/