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美術家・映像ディレクターの山城大督による3年ぶりの個展『VIDERE DECK /イデア・デッキ』が12月19日〜23日の5日間、アサヒ・アートスクエアにて開催される。

山城は今年、アサヒ・アートスクエアが行うアーティスト支援事業「Grow up!! Artist Project」に選出され、一年間にわたり映像表現について再考する『東京映像芸術実験室』を展開してきた。本展では、 そのプロセスの中で発案された作品が発表される。

「 ある時間と時間、ある場所と場所を結びつける映像の力に魅了されている」と語る山城は、映像の時間概念、世界認識の在り方に関心を抱き、それらを多様なアートフォームに展開する作品を様々に発表してきた。

ある住宅街を舞台に50人の少年少女が同時間帯に自宅のピアノを演奏するツアー型コンサート《Time flows to everyone at the same time.》(2010)や、偶然並走する電車の乗客を捉えた映像作品《TOKYO TELEPATHY》(2011)といった作品には、そうした映像的な感性を色濃くみることができる。


本展では高さ6 m 、総面積約260m²のアサヒ・アートスクエアの空間を舞台に、マルチ・チャンネルのビデオ・インスタレーション《The Mirror Stage》を主とした新作を発表する。本作は、作曲家・安野太郎、ミュージシャン・蓮沼執太をコラボレーターに迎え、映像作品だけではなく、音や照明、視覚効果、オブジェクトを使い、目の前に現われる様々な現象を体感する新しいタイプのビデオ・インスタレーションを目指す。

また、 会期中には毎日ゲストを招いたトークイベントを開催し、「東京映像芸術実験室」から続く「映像への対話」シリーズとして本展を多角的に分析していく。

タイトルにある VIDEREとは、VIDEO[ビデオ]の語源とされ、「見る」を意味するラテン語。アサヒ・アートスクエアの空間に広がる「見るためのデッキ」は、あなた自身を見る装置となり、「ここ」と「どこか」をシンクロさせる、 想像力の再生装置となるだろう。

今この瞬間、同時に存在するこの世界の広がりを体感する本展をじっくりとお楽しみ頂きたい。


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Information

東京映像芸術実験室 presents
山城大督展『VIDERE DECK/イデア・デッキ』

http://asahiartsquare.org/ja/schedule/post/1061/

日 時|2013年12月19日[木]― 12月23日[月・祝] 11:00-21:30
入場料|500円
主 催|アサヒ・アートスクエア/東京映像芸術実験室実行委員会
協 賛|アサヒビール株式会社
助 成|アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)
問合せ|アサヒ・アートスクエア 
Tel. 090-9118-5171 / E-mail aas@arts-npo.org


関連イベント
(イベント開催中も展示はご覧いただけます。)

12.19[木] 19:30 – 20:30
オープニングトーク「山城大督の時間について」
野村政之(こまばアゴラ劇場・劇団青年団/アサヒ・アートスクエア運営委員)、山城大督
*終了後、オープニング・パーティー「お・も・て・な・し!」を開催します。

12.20[金] 19:30 – 21:00
映像への対話 vol.5「運動と革命と映像と僕たち」
丹羽良徳(アーティスト)、山城大督


12.21[土] 19:30-21:00
映像への対話 vol.6「今日の映像表現/山城は何をしたいのか?」
島貫泰介(美術ライター/アサヒ・アートスクエア運営委員)、山城大督

12.22[日] 19:30-21:00
映像への対話 vol.7「ナデガタの中の映像について」
中崎透(美術家/Nadegata Instant Party)、野田智子(アート・マネージメント/Nadegata Instant Party)、山城大督

12.23[月・祝] 19:30-21:00
映像への対話 vol.8「『VIDERE DECK』を考察する」
服部浩之(国際芸術センター青森学芸員)、齋藤理恵(早稲田大学大学院文学研究科博士課程)、山城大督

ほかにもイベント準備中! 詳細はホームページをご確認ください。
http://p-lab.asahiartsquare.org/

Profile

山城大督 Daisuke Yamashiro
美術家・映像ディレクター。1983年大阪生まれ。映像の時間概念を空間やプロジェクトへ展開し、その場でしか体験できない《時間》を作品として展開する。2007年よりアーティスト・コレ クティブ「Nadegata Instant Party (中崎透+山城大督+野田 智子)」を結成し、他者を介入させ出来事そのものを作品とするプロジェクトを全国各地で発表している。
http://www.yamashirostudio.jp/


プロジェクトについて
「東京映像芸術実験室」

アーティストが自らの表現ともう一度向き合い、多角的な視点からじっくりと「考える」機会を提供するGrow up!! Artist Project。2013年は美術家・映像ディレクターの山城大督が一年間にわたり、様々なゲストとの対話や実験を通して、これまで 表現手法としてきた映像表現について再考する『東京映像芸 術実験室』をアサヒ・アートスクエアを拠点に展開しています。