写真家・新津保 建秀による個展「\風景+」が12月18日よりヒルサイドフォーラムにて開催される。

本展は、ラップトップやネットワーク上での図像や情報の操作、入り組んだ路地の境界とその場を巡る不可視の言葉の連鎖、 音と映像によるフィールドレコーディング、といった、新津保の約10年にわたるアーカイブ的探求を背景に生み出された写真集 『\風景』(2012)が軸になっている。

実空間とデータ空間、個人とパブリックの境界をすり抜け、無意識的に浮遊し堆積する記憶の襞へと分け入る新津保。そのまなざしから「写真」をめぐる新たなリアルが立ち上がる。

“ 写真とは、そこに何を写しとったか、ではなくて、写真そのものが差し出している「光学的無意識」を見せつけることである。1枚の写真が暗示する、時間関係、因果関係、並列性、可能世界、そうしたものが「光学的無意識」を構成している。 新津保の「風景」の写真を見る、 そのとき我々の脳の中には、“\風景”として映し 出される。我々は\風景を見ているのだ。”
池上 高志(美術手帖 2012年8月号「\風景=風景」より)


12月19日には、「風景を記述する試み」 と題したトーク&プレゼンテーションも行われる。出演は、ドミニク・チェン(NPOクリエイティブ・コモンズ理事)、岩渕貞哉(『美術手帖』編集長)、新津保建秀。司会は本展キュレーターの四方幸子 。展示と合わせてお楽しみ頂きたい。

Information

新津保 建秀 個展「\風景+」
http://shintsubo.clubhillside.jp/

2012年12月18日(火)– 2013年1月14日(月・祝)
年末年始(12月28日–1月7日)休
11:00–19:00
ヒルサイドフォーラム(代官山ヒルサイドテラスF棟)
http://www.hillsideterrace.com/access/
入場無料

■オープニング・レセプション
12月18日(火)19:00–21:00

■トーク&プレゼンテーション
「風景を記述する試み」
12月19日(水) 19:30–21:30
出演:ドミニク・チェン(NPOクリエイティブ・コモンズ理事)
   岩渕貞哉(『美術手帖』編集長)
   新津保建秀
司会:四方幸子
会場:ヒルサイドフォーラム(定員70名)
主催:クラブヒルサイド
会費:一般 2,500円 ※ドリンク付
クラブヒルサイド会員・学生 1,500円 ※ドリンク付
*このイベントは、「クラブヒルサイド」の通年セミナープログラム
「ヒルサイドテラスの“住人”たち Part3」 第5回として開催されます。


主催:新津保 建秀 個展「風景+」実行委員会
協賛 :
GRAPH、TCK、フレームマン、
マックスレイ、代官山スタジオ、KiKi inc.
協力:池上高志、井上伸一郎、ヒルサイドテラス
キュレーター:四方幸子
制作アシスタント:塚田有那
プログラミング :岡瑞起、橋本康弘
会場デザイン:有山宙(assistant)
グラフィック:田中良治(Semitransparent Design)
デジタルオペレーション:羽立孝(uto)

お問合せ:
クラブヒルサイド事務局(ヒルサイドライブラリー内)
TEL: 03-5489-1267
FAX: 03-5489-1269
E-MAIL: info@clubhillside.jp

Profile

新津保 建秀 kenshu shintsubo
1968年、東京都生まれ。写真家。写真、映像、フィールドレコーディングによる制作を行なう。近年の活動 に《Rugged TimeScape》(池上高志との共作、2010)、 東京大学知の構造化センター岡瑞起、橋本康弘による「動く地図」と文藝春 秋とのコラボレーション「きこえる? School & Music」(2010)、「Spring Ephemeral_ Binaural-Scape 3.17」展(FOIL GALLERY、2011)、《Namie 0420》(雑誌『思想地図 β』と渋谷慶 一 郎との共同映像作品、2011)等。2012年 4月 に角川書店より『\風景』刊行 。