「百年海図巻」 / TEAM★LAB

チームラボによる「生きる」展が、4月9日より台北のKaikai Kiki Gallery Taipeiにて開催される。

2001年に東京で活動をはじめたTEAMLAB(チームラボ)。
プログラマー、ネットワークエンジニア、デザイナー、ロボットエンジニア、建築家、CGアニメーター、数学者など、様々なスペシャリストからチームが構成され、テクノロジー、アート、デザインの境界線をあいまいにしながら、ウェブか らインスタレーション、ビデオアート、ロボットなど、メディアを超えて活動しているウルトラテクノロジスト集団だ。

今回の「生きる」展の展示構成は、大震災前に考えられたもの。しかし、震災後に改めて見直すと、それらは全て繋がっていたように感じたとチームラボ猪子は語る。こんな状況の中、全てを肯定して前を向いて歩き出さなければならないのだ。そのチームラボによる第一歩目が本展と言えるかもしれない。

観念的に空間を表現し、2次元的といわれる日本の美術表現。けれども僕らは、むかしの日本の人々には、空間が水墨画や大和絵のように見えていたのではないか、と考えている。現代人がパースペクティブな絵や写真を見て空間だと感じるように、むかしの日本の人々は、水墨画や大和絵を見て空間だと感じていたのではないか。観念的な絵だとか平面的な絵だ、とは思わずに。僕らは、それらの日本美術の平面には、西洋の空間を客観的に捉えたパースペクティブとは違う論理による空間が存在していると考えている。その空間を、僕らは、超主観空間とよぼう。


チームラボ 作品コンセプト「超主観空間」より

その先人たちの空間認識「超主観空間」を再現するように、再度映像を作り上げた。
これにより、鑑賞者に映像の世界と現実世界の境界を曖昧で表裏一体に感じさせることが出来るかという試みだ。

情報化されていく現代社会にとって、主観的世界観が必要なものであると提議し、主観的世界を再現性があるものとして紐解いていくことで、未来のヒントを探っていく。

今回は台北での展示となるが、チームラボの考える世界を体験することのできる貴重な機会となる。

尚、会場では作品ポストカードを販売し、売上の全額を日本赤十字社へ寄付することとなっている。

「いのちは闇の中のまたたく光」 / TEAM★LAB

和紙でできた四角錐の中に、空書『生』が浮かび上がります。
作品の元となった「生」の書は、書家の紫舟さんに書いて頂きました。

空書とは、チームラボがここ数年取り組んでいる、空間に書く書。書の墨跡が持つ、深さや速さ、力の強さのようなものを、新たな解釈で空間に立体的に再構築しています。
[チームラボ, 書:紫舟, 2011, 映像立体物, 3min 15sec(650mm × 650mm × 1m 500mm)]


展示作品の詳しい概要は以下サイトにあります。
http://www.team-lab.net/exhibition/artexhibition/live.html

Information

チームラボ 『生きる』展(英表記:TEAMLAB “LIVE” )
http://www.team-lab.net/exhibition/artexhibition/live.html

会期:4月9日(土)~5月8日(日)
   11:00~22:00
   ※月曜定休
会場:Kaikai Kiki Gallery Taipei(台北市中正区重慶南路一段二号台開金融ビル1F
   http://taipei-jp.gallery-kaikaikiki.com/

オープニングレセプション:
4月9日(土)19:00〜