21_21 DESIGN SIGHTにて、5月8日(日)まで「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」展が開催される。

日本を代表するインテリア・空間デザイナーの倉俣史朗、20世紀を代表するインテリアデザイン界の巨匠エットレ・ソットサス。
両者は1981年に出会い、倉俣は日本的感性を、ソットサスは西洋的イデオロギーを背景に、デザインを通して創造の可能性を追求した。
家具などの生活品には機能性が求められるが、2人は機能性や利便性を超えて生活に喜びと驚きをもたらすデザインを求めた。

本展では80年代以降の彼らの作品65点の展示や、ソットサスが晩年に残したドローイングから本展に併せて制作された「カチナ」20点などを公開。
カチナとは、ネイティブアメリカンが信仰する精霊のようなもので、近年アートとして評価され、カチナに影響を受けた作家も多い。

2人の夢に溢れたどこまでも自由なデザインを是非見に行ってみよう。

Information

※東北地方太平洋沖地震の影響により、開館時間が変更の場合があります。21_21 DESIGN SIGHTのトップページでご確認ください。

「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」展
http://www.2121designsight.jp/program/krst/index.html

会期:2011年2月2日(水)〜5月8日(日)
   11:00〜20:00
   ※入場は19:30まで
   ※火曜休館(5月3日は開館)
会場:21_21 DESIGN SIGHT(東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン・ガーデン内)

入場料:一般¥1,000、大学生¥800、中高生¥500 小学生以下無料
   (15名以上は各料金から¥200割引、いずれも消費税込み)

Profile

倉俣史朗 くらまた しろう
1934年 – 91年。東京生まれ。56年桑沢リビングデザイン科卒業。三愛宣伝課、松屋インテリアデザイン室を経て、65年にクラマタデザイン事務所を設立。西武百貨店カプセルコーナーをはじめ数多くの家具、商業空間を手がける。81年エットレ・ソットサスの誘いで「メンフィス」参加、89年パリにて個展を開き、海外でも高い評価を得る。72年毎日産業デザイン賞、90年フランス文化省芸術文化勲章受章。
無重力、浮遊感を独特な感性によって表現した作品はデザイン界に衝撃を与えた。代表作に「ミス・ブランチ」「硝子の椅子」「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」などの家具、インテリアデザインでは、ISSEY MIYAKEのブティックをはじめ商業施設を多く手掛けた。没後、96年原美術館での「倉俣史朗の世界」展は世界7都市を巡回した。

Ettore Sottsass エットレ・ソットサス
1917年 – 2007年。オーストリア、インスブルック生まれ。トリノ工科大学建築科卒業。20世紀を代表するデザイン界の巨匠の一人。多くのイタリア人デザイナーと同様、建築を基礎に、家具や工業デザインはもちろん、雑誌編集、「メンフィス」などのプロジェクトのプロデュースを行い、思想家としても同時代のデザインに大きな影響を及ぼす。また、ガラスや陶器のアートピース制作にも情熱を傾ける。代表作は、オリベッティ社のタイプライター「バレンタイン」、アレッシィ社のテーブルウェア、ウルフ邸、ムルマン邸などの建築作品など。03年フランス藝術文化勲章コマンドゥール受章、05年文化芸術功労者「金メダル」賞(イタリア共和国大統領)受賞。