Steve Jobs, staring at the first version of Photo Booth. All watercolors courtesy of David Pierce.

just for the record.
記録までにちょっとした感想。
先日Wiredでリリースされたカイル君の記事 ”When Art, Apple and the Secret Service Collide: ‘People Staring at Computers’ “が面白かった。

カイル君は以前CBCNETでもYCAMレジデンスの際の記事などもあったり、超クールでクレバーなナイスガイ。

この記事は一年以上前の彼のプロジェクト‘People Staring at Computers’についてのことで、見たことがあったのだが、まさかこんな経緯があったとは。YCAMであった時も渦中だったとのことで、既にプロジェクトサイトなどはないがVimeoは残ってる(エンベットはできなかった)。

このプロジェクトのことは知っていたし、よくアップルストアで実践したなあと思いつつ、小さな緑のLEDの光に世界を見出すという点では『Youtubeを人間学的な視点からの紹介』で書いたように気になっているトピックではあったのでとても印象に残っている。

シークレットサービスが家を訪れたところから始まる長い記事なのだが、当時の感情的な部分も伝えつつ素直でクレバーな文章になっていて、英語の勉強がてら楽しく読めた記事だった。ちなみにiPhoneで全文を読んだのだが、改めてパソコンで記事を参照すると、ここまでの長文はなかなかパソコンだと個人的にはキツイなーっという印象があった、これもちょっとした気づき。

実際に撮られた写真たちを絵で書き起こしたり、相当数あった肯定・否定両方コメントへの言及、また改めてプロジェクトをやるなら2つの手法を取るだろう、というようなカイル君らしい極めて冷静でありながら正直な文面からは彼の作家性が伝わってくる。

長時間コンピューターを見つめてる我ら人間とその「表情」への着目と公共空間とプライバシーという2軸がゴッチャになり、シークレットサービスをも巻き込み「炎上」てしまったこのプロジェクト。しかも実行されたのはNYのアップルストアという世界でも一番人が出入りしインタラクションをする場所。(※アップルがストアでパソコンいじってる人の操作データを取ってる?ってのは知らなかった)

議論点はこの2軸、さらには、パソコンと自分、自分と社会(またはソーシャル)、そして個人と大企業、という3つの大きな軸での対峙についてとなるだろうか。(まあシークレット・サービスがドアをノックするってまさに映画の世界なので、アップルよりその上のレイヤーが入ってくるともう範疇外だろうか)

それぞれいろいろ議論の焦点がありそうで、またカイル君と会う機会があれば話してみたいと思った。
それにしても結構無茶なプロジェクトだなー(笑
差し止めが入ってFFFFFATの記事の写真をスティーブの顔に置き換えたのはEvanらしい愛嬌。