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最近simsというメタバースゲーム(昔のsecondlifeみたいなやつね)の写真、というかスクリーンショットをinstagramに投稿する#simsというハッシュタグの存在に気づいて、これはかなり面白い現象だなあと思った。

類似の現象としてはセカンドライフフォトグラファーというものがあって、これは文字通りセカンドライフの世界をキャプチャーして、普通の写真と同じようにレタッチをして写真作品を仕上げるという動きや、オンラインゲーム環境内で映像を撮影するマシニマというムーブメントもあるが、これは、よりCG職人的な意味合いが強い。(これらのムーブメントは00年代初頭から存在していて、2008年の状況を以前こちらの記事にまとめてあるので興味のある方はぜひ)

ところが、instagramにはsimsの中でのまさに日常の風景が投稿されており、instagramのフィルターと相まってパッと見現実と区別がつかないものもある。instagramというリアルな日常を切り取るシステムに非現実が浸食していきていて、普通の写真でよく撮られるような構図と同じような写真が投稿されている様子は相当不思議だ。
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セカンドライフの時には起こりえなかったけれども、FacebookやTwitter、instagramなどのソーシャルアカウントがある種IDとして機能している今、こういうものが出てきてもおかしくないなと思える。今日のインターネットにおいて、ムーブメントを生み出すのは、一つのソフトや環境ではなく他のプラットフォームとの相互作用であるというわかりやすい例と言えるだろう。