アメリカの新しいモバイルWiFiサービス「Karma」が面白い仕組みを導入していたので紹介。

Karmaは本体78ドルの従量課金型の4GモバイルWiFiデバイスで、1Gで14ドル。一番のキモは、自分のKarmaをホットスポットとしてシェアすればするほど所有者が使える帯域が増える”Social Bandwidth”機能。誰かに100MB分の帯域を使わせてあげることで、見返りに追加で100MBの帯域がボーナスとしてもらえる。例えば、1GBの帯域を14ドルで購入した後は、回線を他の人にシェアしまくれば永遠に無料で使えるというわけ。超インターネット的!

以前、スターバックスのカップを減らすアイデアとして「Karma Cup」というアイデアがあって、これはスターバックスでマイカップを使った人がいたら、店頭の黒板に順番にチェックをいれていき、その数が10人、20人と「キリ番」にあたった人は飲み物が無料になるというもの。みんなでマイカップをつかうことで、みんなに飲み物がタダになるチャンスを分け合えるので、マイカップを持つモチベーションにつながり、けっか紙カップが減る、という素敵な仕組み。こういう「自分のため」と「人のため」を両立するシステムデザインは、世の中をもっといいものにしてくれそうだ。カルマって名前はもちろん、「情けは人のためならず」因果応報のカルマの法則ですね。このアプローチはカルマデザインって名前つけてもいいかも。

一方で、こういったカルマデザインの考え方は悪用もできるよね。今年色々問題になったダウンローダーサービスもこうしたカルマデザインを導入していて、以前この記事で紹介したRapidshareもカルマデザインを導入してる。

こういう人間のモチベーションをうまくコントロールするようなルールづくりってほんと紙一重なところもあるんだけど、すごく面白い。