12/1 最後のREPUBLICに出演しました。5月にこんなエントリーを書いて挑んだVideoBomberパフォーマンスをもう一度やろうという話になって、やって参りました。


↑思い出つくり中


前回との違いは、DJがTomadくんではなくてOkadadaさんになったこと。あとのVJ部隊はだいたい同じで、エキソニモ、渋家、そしてYang02くん、今回違ったのは「野良VJ」を受け入れることにしたことだ。

それ以外には10人の白タイツダンサーも渋家の人たちがやることになり、これも前回と同じだけど、今回は渋家のヤバ男くんが「是非やりたい」ということで、巨大な布をフロアのお客さんの上に展開させることになった。あとはVideoBomberをちょっとアップデートしたり。

自分的には、今回はちょうど他の締め切りが重なっていたりして、なかなか準備時間が取れなかったり、直前には、胃腸がおかしく熱もあるような感じで体調がすぐれなく、なかなか作業がはかどらない。。という不調ぶり。

布の部分は、割と大掛かりなので渋家仕切りで準備してもらいつつ、結構念入りに構成を組んでいった。そしたら詰め込みすぎてて分刻みのスケジュールに!!
ライブ感重視のVideoBomberパフォーマンスなのに、決め事が多すぎない?!みたいなはなししつつも、布の部分はちゃんとやらないと事故るし、そのジレンマもあり、しかし、野良VJが飛び込んできたら決め事なんて吹き飛ぶしな、って感じで葛藤してた。

実は野良VJを受け入れるかどうか、その決定はヤバ男くんと電話で話している時に、このパフォーマンスのそもそもの話になって、最初僕は前回のパフォーマンスから進化したところを出さないといけないと思っていたのだけど、ヤバ男くんが「野良VJいれるなら、コントロールしたくない。コントロールできないカオスだから野良VJの意味がある」みたいなことを言ってくれた時にハッと気がついて、そもそもこのVideoBomberのパフォーマンスは「逸脱」していることがテーマなのに、なに洗練の方向に向かおうとしてるの?そっちいく意味あるの?と気がついたわけです。僕らがVideoBomberの操作がうまくなって、上手なプレイをすることよりも、アプリを配布しているのだから、誰でもそれを使ってVideoBombingできることに意味がある。それじゃあ野良VJ入れて、制御不能を楽しもうと話がまとまった時に、今回の方向性が見えた。

でもまあ、いろいろと準備があり、前回できなかったアイデアやろうとか、VJもまた白タイツ着るのかとか、いろいろ細かい段取りがあり、どんどん盛り盛りの方向にすすんだ。

と、VJ側でいろいろ決めていたんだけど、前回わりとTomadくんと打合せをして内容決めていったのとは違って、今回はOkadadaさんと連絡が最初取れず、細かい打ち合わせがあまりできずに当日を迎えた。当日はじめて顔あわせて流れを説明したら「前回のTomadくんのプレイの映像見たけど、今回会場の低音が出てなく、どこまで盛り上げられるか分からない、ちょっと違う感じになると思う」ということで、多少しっとりしたプレイになるのではないかという気がしてた。

いよいよ本番ということで、前のバンドが終わり、準備を終えて待機していると、BGMのように音楽がかかってるんだけど、ステージ見るとOkadadaさんがすでにノリノリでプレイ、途中から登場する予定の白タイツのダンサーたちもすでに踊っているじゃないか!!!ヤンツくんと「コレ、もう始まってるよね!?」と確認し合い、慌てて速攻でプロジェクタ担ぐ。しかもド頭からテンション高い!

白タイツの渋家ダンサーたちも超キラキラしたLEDつけて派手に光ってる!話には聞いてたけど、思ったよりキレイで効果的。映像が出揃ってから会場がどんどんヒートアップ。曲のテンションがメチャ高くて、超アゲアゲで煽られまくる。どんどん仕込んでいった映像ネタの消費スピードが上がっていく…。



あっという間に布を広げる予定の時間になった。というのを布が広がってきて知る。
そこからが圧巻だった。
フロアのお客さんの頭上を埋め尽くす布は、リハーサルの時にやったし、そこにプロジェクタで映像を当ててみて、良い感じになりそうだなーとは思っていたんだけど、

実際にぶわっさぶわっさと布が広がってきて、それをお客さんがわーーーっとバンザイして触って、そこにリハの時は1台のプロジェクタでのテストだったのが、大量のプロジェクションが当たって、さらに音がそれをどんどん煽っていく、、、リハではキレイに貼られたテントに見えたものが、会場のグルーブで渋家の人がわっさわっさ揺さぶるもんだから、ものすごくはためいて、その上で映像がグルングルン回って、okadada音がどわーーーって鳴ってて、客がうぎゃーーーーとか騒いでバンザイ、とんでもない盛り上がり方をしているわけですよ。会場全体が、、狂ってる..




自分の想像を超えた熱狂を目の当たりにして、どうにもついていけてない感じのする自分がいて。映像の係としてココで何かをやってやりたい、と思っているものの、もはやそういうエゴとかが届かないくらい、みんな高いところに行ってしまっている。俯瞰で見ているその光景は完全に“祭り”で、自分のイメージしてたものとか、こだわりとか、そういうこととは違うんだって思った。頭上でぶわさぁーーーっ光る物体がはためいて、熱狂する、そういう脊髄反射のレベルで盛り上がっているのだ。

予想より早く、布がはけていって、また元の空間に戻った。なんか寂しい気分になって、後半は映像で盛り上げて行かないと!とちょっと焦る。だって、ド頭からフルテンで飛ばしてしまって、映像ネタが切れている。ていうか、布がかぶっている間に僕等VJ全員白タイツに変身する予定だったのが、すっかり忘れている。そんな余裕が全くないし、もうなんかそんなことどうでもいいくらい、テンションが上がっている。

後半はカオスで行こうという打ち合わせ通りというか、野良VJさんたちがバンバン映像を打ってきてて、ステージ側の壁がうめつくされる。
ネタ切れだ~と思っているところに見たことない映像がどんどん追加されていく。


↑プロジェクタを持ち上げたまま絶頂を迎える彩藤くん

今回はステージにもVJを上げようというのが、すごく効いて、狂乱の宴に拍車を掛けている。

もうこの段階で自分がココにいてもいなくても、物事は自動的に進んでいくような気がした。

自分が企画の側だからかもしれないけど、自分の予想しないことが -良い方向であれ- 起こっていることにどう対応していいのかが、というか今回そこへの反応のにぶさみたいなのを痛感してしまった。俺はやっぱプレイヤーじゃないなーと思ったし、逆にお客さんになって飛び込みたいとも思った。

インターネットヤミ市でも思ったけど、企画/運営している側は、イベントそのものを楽しめない。別のレベルでは楽しいけど、責任とかプレッシャーとかあるし、お客さんとは違う目線で見ている。自分がやるイベントは、自分が遊びたいイベントなのに、自分は決して遊べないというジレンマ。

最近、企画とかオーガナイズが多くなってきてる。今回で痛感したけど、年齢的にも自分が飛び出してってプレイするというより、「場」を作ってそこで、活きがいい人に遊んでもらうような感じになってきてるのかもなー。自分が作った場をハックしてもらって、気がついたらとんでもない祭りに発展しているとか。そういう快楽もあるのかもなぁと思った今回でした。

ちなみに、渋家とはまたこの形の発展系やろうという話してて、
野良VJ大掛かりな祭りみたいなのやりたいねと話してます。
天井高くて、電源豊富ないい場所ないかなぁ。


おまけ
仕事とかのプレゼンテーションの時に、ある企画の「最初の一枚」って言って、しょぼいペライチ見せるとけっこうウケるんだけど、このVideoBomberパフォーマンスの最初の一枚はこれです

前回のREPUBLICで、オーガナイザー石澤さんの依頼に対して「これができるなら受けます」と言って送った一枚。

(最初は、イベントの当日に他のVJの映像を撮影して自分たちのに使うという、盗撮VJのアイデアがあったんだんなぁ。。実際にVideoBomberはそれができる仕組みになってるんだけど、いざやってみるとあまりおもしろくならなかったので廃れていったアイデア)

石澤さんに見せたら「是非やろう」ということで、人集めるならということで渋家を紹介してもらって、DJもTomadくんがいいんじゃないかと言って、このペライチもって渋家に打合せに行った。
渋家の入り口に同時に到着した人がいて、それがtofubeatsで、なぜかそのまま一緒に打合せしたというw

前回ではプロジェクタは5台だったけど、今回野良VJ合わせて10台くらいだったので、いちおう絵のとおりにはなってる。

あ、あと
当日の動画(未編集)をYouTubeに上げたので貼っておきます。8:20ごろからの野良スクリーンは必見。