っていうタイトルの保坂和志の小説があって、まだ読んだ事がないよなと思っていたのだけれど、今amazonのリンクを貼ろうかなとか、どんな内容だったのかなとググって確認してみたらどうやら読んだ事があるような気がしてきた。で、いまここに書こうとしてたことはその小説と全然関係なくて、むしろ小説を読んだ事を忘れてしまうような記憶の曖昧さと、その小説のタイトルに関係がある。というのも今日はびっくりするぐらい寒くて、というかその寒さにびっくりした。夏はあんなに暑かったのに、どうして冬はこんなに寒いのだろうかとか、というかそもそも夏の暑さみたいな感覚はぜんぜん思い出せなくて、今日の寒さのように、夏は毎年去年よりも暑いように感じるし、冬は今日が一番寒い。季節の変化は生まれてからずっと感じているはずなのだけれども、決して慣れるという事がない。なんどもそれを感じているのに毎回忘れて毎回驚く。

ある出来事、つまり何かが起きるという事があれば、それを少しは覚えているのだけれども、季節の変化というか、暑さ寒さは全然覚えられない。だから、季節の変化というのは、そういった出来事みたいなものとはちょっと違うものらしい。という事を季節の変化に驚くたびに少し考えて、今日は季節の記憶っていうタイトルの本の事を思い出して、その本を読んだ事は忘れてた。